6~7月ごろ、大学から推薦入試の要綱が発表されます。この要綱には、どんな生徒が受験できるかが記載されています。たとえば、「評定が3.8以上」 「英検2級以上」といったように。
もし、推薦やAOで大学を受験しようという場合は、この要綱をしっかりと見ておく必要があります。そして、評定は高校3年間の総合ですからなかなか変えられませんが、英語の資格は高校3年生になってからでも取得が可能です。
出来れば高校2年生の頃から、行きたい大学の要綱を見て準備をしておくことが望ましいわけですが、3年生の場合は、まずは要綱をしっかりと見て、受験できるように資格を取得の準備を始めましょう。
推薦やAO入試では、受験生がどのような人物であるか、今後どういう取り組みを行っていきたいか、大学側が求める学生像に近い人物に近いか、それらのことが判断されます。したがって、まず重視されるのは、願書を提出する際に求められる、志願理由書です。これには、どんなことを大学で学びたいか、将来のどんなことをしたいかを書いていきます。
仮にあなたが2つの大学の受験するとしましょう。受験する学部はどちらも経済学部です。片方の大学を受験するために作成した志願理由書を、もう片方の大学にも提出できるか?答えはNOです。同じ経済学部であったとしても、大学で学べることは異なります。片方はグローバル化に対応した国際経済が学べるのに対し、片方の大学で学べることは国際経済ではなく地域経済であったりします。そうなると、大学側が求める学生像も、あなたが作成するべき志願理由書も、全く違うものになるはずです。
志願理由書は願書提出地同時に提出する書類の1つです。2~3日で書いてしまおうと思えば出来ないことはありませんが、本当に合格したいなら、その大学がどういう人物を求めており、そこで何が学べるかをしっかり考えましょう。そして、そこでの学びをどう生かすかを書く必要があるかを考えると、最低でも1か月以上前からの対策が必要ということがわかるはずです。
●二次試験に向けて
願書を提出したら、次は二次試験対策です。二次試験で学科試験が課せられる場合もありますが、残念ながらAOや推薦入試の過去問題はなかなか手に入りません。手に入ったとしても前年度分だけである場合が多く、何をどう対策していいかわからない場合があります。
過去問題は問題の傾向を探るためのツールであると同時に、対策のための良い教材になります。大学入試案内に前年度分しか過去問題が掲載されていない場合には、螢雪時代を購入することをお勧めします。数年前のものでもオークションで売買されています。
しかし、近年では推薦入試の制度も試験内容もよく変わります。過去問題はあくまで指針にすぎず、ある程度の対応力を養うことも必要になるでしょう。
●小論文対策
推薦入試の二次試験では、小論文が必ずと言っていいほど受験生に課せられます。高校でも小論文に取り組んでいることとは思いますが、推薦入試での小論文では注意すべきことがいくつかあります。
1つ目は、与えられるテーマが高校レベルではなく、受験する大学の学部や学科に関係したことである場合が多いということ。倍率が低いからという理由で受験する場合、その学部や学科のことを全く知らないと、小論文も何を書いていいかわからないという状態になってしまうことがあります。このための対策として、自分が受験する学部や学科に近い他大学の過去問題などを見て、役に立ちそうなテーマの小論文がないかを調べてみましょう。
2つ目に注意すべきことは、志願理由書など、事前に提出した書類との整合性です。事前に提出する書類を作成する際、塾や学校の先生の手が加えられていかもしれないことは、大学の先生もよく知っています。大人の手が加えれれていると、その受験生の力を正しく判断できません。ですので2次試験で小論文が課せられている場合には、事前に提出した書類との整合性も見られていることも意識しましょう。この対策としては、事前提出書類も自分で作成することです。もちろん、先生に見てもらい、アドバイスを受けることは欠かせません。しかし、アドバイスをただうのみにして目の前の提出書類を仕上げることだけではなく、自分の力を向上させることを意識しなければならないのです。
●面接対策
推薦やAO入試は人物を評価するわけですから、面接は必ず行われると考えてください。では、その面接で何を見られているか。もうこれは大学によってマチマチです。英語での面接が行われているところもあり、その場合は英語力や、英語でのコミュニケーション能力を見られています。日本語の場合は、単に合格したら入学する意思があるかの確認で終わる場合もありますが、合否判定の重要な位置づけに面接が行われている場合もあります。
最もよく聞かれる質問としては、リーダー性の資質に関してです。人物を評価するわけですから、その人物が将来、その大学や学部を引っ張っていけるような資質があるかを見られることがよくあります。生徒会活動が推薦入試で有利であることも、ここから納得できますね。仮に生徒会活動を行っていなかったとしても、リーダーに求められる資質に関する質問に、自分なりの意見を自信をもって言い、面接官を納得させることが出来れば、合格を手にすることもできるでしょう。
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