まずは、自分が行きたい大学の入試要項をじっくりと読んでみてください。AO入試が行われているかどうかを確認する必要があります。もしその大学がAO入試を実施しているようなら、次に調べることは出願条件です。評定や英語資格の有無について調べ、自分が出願条件を満たしているかを調べましょう。
もし、出願できる状態にあれば、次に目を通すのはアドミッションポリシーです。アドミッションポリシーとは、入学者の受け入れ方針のようなもので、その大学はどのような学生を求めているかをまとめたものです。
このアドミッションポリシーに沿って、入学願書を提出するのですが、願書を取り寄せると、志願理由書、どんなことを学びたいか、将来の希望などを書いていかなくてはなりません。書かなければならない書類が多いので、最低でも1か月前から準備を勧めなくてはいけなくなるでしょう。
入学試験を受ける書類を提出したら、次は試験対策です。AO入試でも学科試験を受ける大学は多くあり、英語や小論文などの対策が必要になります。もちろん面接が行われることも多くありますから、その対策も必要になるでしょう。
このように、推薦やAO入試はたくさんの提出書類があり、試験対策も必要になってきます。そもそも出願条件を満たしていなければ受験もできません。早め早めの準備が欠かせないのです。
1.日頃から学校の授業をしっかり聞き、評定の維持に勤めましょう。
評定を問わない大学もありますが、ある程度の評定を維持すれば、
受験できる大学も多くなります。
2.英語の資格取得は、高校入学直後から始めましょう。
目安としては、高校2年生の終わりまでに、英検2級はしておくようしましょう。
3.大学調べは高校2年の夏ごろから始めましょう。
どんなことを準備しておけばよいかが、よくわかるようになります。
4.高校3年生になったら、実際に試験対策を始めましょう。
志願理由書や二次試験対策など、やるべきことは盛りだくさんです。
生徒会活動、部活での全国大会出場、確かにこうした実績があれば、AOや推薦入試では有利です。しかし、普通科に属し大学進学を目指すほとんどの高校生には、こうした実績がありません。ではどうすればよいのでしょうか?
まず、準備開始時期を早め、実績を作りだすことが可能な場合もあります。多くの大学では、海外経験やボランティア活動が実績として認められる場合もあります。二重まるでは、海外ボランティアをする機会を、生徒たちに提供しています。
しかし、活動が必ずしも必要かというと、そうではありません。入試要項には、「~に強い関心があり」と書かれている場合があります。関心というと自分の好きなことというイメージですが、どのくらい好きか、他人ではなかなか判断できません。ですから、知識があれば関心が強いと判断されるのです。活動実績がない場合は、誰にも負けない知識を持つことも意識しましょう。
受験生の多くはこういいます。「日本語論文ならなんとかなる。」 AO入試では英作文や日本語小論文が課せられる大学が多く、英作よりは日本語小論文のほうが書きやすいと考えている生徒が多くいます。 しかし、小論文は書けばよいというわけではありません。一般入試と違い、推薦やAO入試では受験生の小論文の質の差が如実に表れ、その差が合否を分けるケースが多々あります。
上にも書いたように、AOや推薦では、特別な活動は決して必要というわけではありません。経験がなくとも深い知識があれば、その意欲が評価されます。その知識は、小論文や志願理由書で表現することになるわけです。
高校の先生も小論文の指導はしてくれますが、多くの場合、それは文章の書き方や構成、誤字脱字の指摘にとどまってしまいます。しかし大学の評価は異なります。
例えば同じ国際系の学部でも、福井大学の国際地域学、関西学院大学の国際学部では、学ぶ内容やどういう学生を社会に送り出したいかが大きく異なります。また、志願理由書には将来の進路についても書かなくてあなりません。その際に、同じ国際関係だからと言って同じことを書いてしまってはいけません。なぜなら大学によって求める学生は違うわけですから。
また、出題される小論文のテーマは、それぞれの大学で学ぶことが反映され、結構マニアックである場合が多くあります。たとえばとある大学の文学部では、”東アジアにおける漢字文化圏”が論文のテーマとなりました。おそらく、何の対策もしないまま、このことについて1500字も論文を書ける高校生はいないでしょう。
このように、小論文の書き方を説明は、学校の先生や参考書から学べます。しかし、推薦やAO入試では、大学が求める人物像に沿った内容にしなければならず、なおかつその大学で学ぶことに関する深い知識が要求されます。したがって、推薦やAO入試を受験する場合、小論文の講座はぜひとも受講しておかねばなりません。