大学入試改革に伴い、推薦入試も見直されるようにななります。私立大学の立命館は、指定校や付属校から2割、AOや他の推薦から3割、一般入試で5割という指針を示しました。また、これまで推薦にはあまり積極的ではなかった国公立大学も、推薦入試の割合を3割程度にするという方針が示されました。現に、福井県立大学の場合、推薦入試での合格者の割合は、25%ほどになっています。
では、なぜ推薦入試の割合を増やすのか?これまでは、1回だけの試験を実施し、知識だけで合否を決めてきました。しかし今後は、複数回の試験、面接、論文などを通じ、どのような人物であるかを見たうえで、優秀な学生を確保していこうという流れになっていきます。つまり、大学入試は就職試験に近づくといってよいでしょう。
これまで推薦入試は、私立大学で多く行われてきました。一般入試の定員を抑え、競争倍率を上げ、合格偏差値を高いところで維持することが目的だと言われています。よって推薦入試は簡単だと言われてきました。 確かに一部では、課題論文のテーマがHP上で公開されていたり、二次試験の面接では、入試の意思を確認するのみ、というような大学もあります。 しかし、大学入試改革においては、そういう学力を全く問わない入試制度にもメスが入れられようとしています。
また、有名と言われる大学になると、現在でも、推薦と言えど学力は重視されます。出願時に評定や英語資格などの学力フィルターがあり、志願理由書は英語で書かなければいけなかったりするところもあります。英検2級以上で出願は出来るものの、一次試験英語論文では難しい内容が出題されるなどしており、特定の教科に限っては、一般試験より難しいところもあります。
下の表からもわかるように、受験生の数は有名大学に偏っています。今も今後も、有名大学の受験は、推薦も含めて簡単になることはないと言えるでしょう。